鹿屋市山宮神社春祭り

大隅半島には、志布志市田之浦、志布志市安楽、鹿屋市串良の三箇所に山宮神社があり、それぞれの神社では豊作を祈願して春祭りが行われ、春の風物詩となっている。鹿屋市山宮神社は鹿屋市串良町細山田にあり、春祭りに伴う「カギ引き」、「田打ち」、「正月踊り(棒踊り)」が鹿児島県指定無形民俗文化財に指定されている。神事のあと、堂園、馬掛、生栗須集落による勇壮な棒踊りが奉納される。「カギ引き」は、サクラやエノキなどの雄カギ(かぎ状の木)と雌カギ(二股になった木)を絡ませて引き合い、勝ち負けによって豊作を占う大隅半島によく見られる行事(神事)だ。「田打ち」は、太郎と次郎に扮した神官が、境内で木製の牛を引きながら田をならす。方言でユーモアを交えた所作が観衆の笑いを誘う。

山宮神社春祭り「棒踊り」

  • <WEB版「串良山宮神社の春祭り」>