肝付町道隆寺跡

肝付町柏尾山道隆寺
肝付町本城の高山城跡近くにある道隆寺跡は鎌倉時代に宋から渡来した禅師蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)が寛元4年(1246年)に開山したとされる。江戸時代の三国名勝図会などの資料や近年の調査研究で鎌倉の建長寺も禅師蘭渓道隆が開山したとされ、道隆寺跡と建長寺とのつながりが注目されている。
2006年(平成18年)には、6代島津氏久(うじひさ)と7代元久(もとひさ)の逆修供養塔が発見され、当時の島津氏と肝付氏の関係を知る手がかりになりそうだ。2008年(平成20年)には、本山建長寺関係者が数回にわたり道隆寺跡の現地調査などをした結果、建長寺と似た鎌倉文化が色濃く残っていることが確認され、ゆかりの寺と判断したという。2009年(平成21年)には、臨済宗大本山建長寺の高僧一行が遺跡を訪問。遺跡訪問を祈念して廃仏毀釈で欠損したままの六地蔵塔が140年振りに修復された。近年、諸調査が進み、これまで以上に史跡としての重要さが高まってきている。道隆寺跡は明治以降、個人が所有し、昭和46年に町指定文化財に指定されている。


高山城跡近くにある道隆寺跡入り口案内標柱


禅僧たちの墓や琉球国僧之墓。当時、琉球国と交流があったことが偲ばれる。


平成18年に発見された6代島津氏久(うじひさ)と7代元久(もとひさ)の逆修塔


建長寺の高僧が蘭渓道隆禅師の遺跡を訪問した記念として、廃仏毀釈以来、140年振りに修復された六地蔵

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